NeRiCaのビバビバ日記

カエルとカニを殺したことがあります。

まつぼっくり転がす

僕は公園にいた。

昨日は風が強くて

もしかすると金銀財宝が落ちてる予感がして

公園に向かったのだ。

 

公園にはサッカー少年とサッカー少女がいた。

学ランを着て公園を歩き回る僕を怪しそうに

見ながらボールを蹴っている。

 

僕はそんなこと気にも留めず宝を探す。

すると、大きなまつぼっくりを見つけた。

f:id:NeRiCa:20200218175757j:imageまつぼっくり

 

大きくてカサが詰まっている。お年寄り向けの健康器具の下でドッカリ腰を据えていた。このまつぼっくりもかなりの高齢なのであろう。

 

こいつはまつぼっくりの王様だ。

 

見つけた瞬間に思った。

良いまつぼっくりは手にも馴染む。

僕はコイツを転がしたくなった。

 

偶然にも公園にいる。

これは好都合だと

健康器具のスロープの上を転がした。

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以前からこの世で1番面白くない健康器具と思っていたスロープ

しかも坂にしては短すぎるスロープが

心なしか輝いているように思えた。

 

でも、僕もまつぼっくりも満ち足りないようで

なんだかソワソワした。

もっと転がしたい。そう思って

波打った滑り台の上を転がした。

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見事だった。

まるでまつぼっくり王の激動の歴史を

振り返り見たかのようだ。

僕も彼も感動した。

彼の中には未だに熱がこもっている。

 

それとは一方、僕は冷めてしまった。

彼のことはもうどうでもいい。

この世は盛者必衰なのである。

彼はもう風の前の塵に同じなのだ。

僕は旧友を放り投げた。

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ありがとう、楽しかった、バイバイ。

形式的な挨拶をして捨てた。

手に泥がついていたから適当に払って帰った。

彼は満足げに眠りに落ちた。